石灰沈着性腱板炎は肩腱板内にリン酸カルシウム結晶が沈着し、急激な痛みがでるものです。
痛みだけでなく可動制限も生じるもので、中高年の女性に多く見られる疾患です。
症状
突然、肩関節に強い痛みを感じることがほとんどです。
痛みは安静にしていても強く、そのために肩関節を動かすことができません。
夜間に急に発症することが多いのも特徴です。
そして痛みのために睡眠障害も生じてしまいます。
原因
リン酸カルシウム、石灰が沈着してしまう事が痛みの原因ではありますが、そもそもなぜ石灰が沈着するのか、原因は特定されていません。
水分不足による、脱水状態では発症しやすい傾向が見られます。
治療
石灰沈着性腱板炎は治療をせずとも、石灰の結晶が消えていくと自然に治っていきます。
しかし、実際には激しい痛みを早く軽減するために、当院では消炎鎮痛剤や関節内注射やリハビリテーションなどを行います。
強烈な痛みがある場合は、無理をせずに、整形外科で受診しましょう。
また、石灰が広範囲・多量な場合や症状が長期に及ぶ場合は手術での治療を要することもあります。
※この様な症状の場合は当院から専門施設への紹介となります。
痛みがとれてからは、患部を温めてほぐしたり、リハビリテーションなどでしばらく動かせなかった肩を運動させ、肩の機能を回復させることも重要です。