『シングリックス』はグラクソ・スミスクライン(本社:英国)製で、臨床試験の統合結果により、対象となった全ての年齢層に対し90%を超える有効性が示され米国食品医薬品局(FDA)から50歳以上の成人を対象とした帯状疱疹予防ワクチンとして承認されました。
詳しくはこちら:グラクソ・スミスクライン株式会社(帯状疱疹ワクチン「シングリックス®筋注用」承認取得のお知らせ)
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帯状疱疹ワクチン(シングリックス)は取り寄せに成りますのでご希望の方はお電話(03-5875-3400)にてお問い合わせ下さい。
帯状疱疹の特徴
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。
症状の多くは上半身に現れ、顔面、特に目の周りにも現れることがあります。
通常、皮膚症状に先行して痛みが生じます。
その後皮膚症状が現れると、ピリピリとさすような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい場合があります。
帯状疱疹発祥のメカニズム
日本人成人の90%以上は、
帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜伏している
帯状疱疹は、多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。
水ぼうそうが治った後にも、ウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫が低下すると、ウイルスが再び活性化して帯状疱疹を発症します。
また、糖尿病やがんなどの免疫が低下する病気が原因になることもあります。
80歳までに約3人に1人が発症
帯状疱疹は50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症するといわれています。
合併症
帯状疱疹後神経痛(PHN)
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割は3か月以上痛みが続く
神経が損傷されることで、皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼びます。
PHNは「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛みや、「ズキンズキンとする」痛みが特徴です。
PHNになりやすい因子として、以下のようなものがあります。
- 年齢(高齢者に多い)
- 痛みが強い
- 皮膚症状が重症である など
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割がPHNになるといわれています。
そのほかの合併症
目や耳に症状がでたり、顔面神経麻痺などの重い後遺症が残ることも
帯状疱疹は頭部から顔面に症状が現れることもあり、目の症状として角膜炎や結膜炎、ぶとう膜炎などの合併症を引き起こすことがあります。
重症化すると視力低下や失明に至ることがあります。
その他の合併症として、顔面神経麻痺や耳介の帯状疱疹を特徴とする「ラムゼイ・ハント症候群」とよばれるものがあります。
耳の神経への影響から、耳鳴り、難聴、めまいなどを生じます。
帯状疱疹にならないために
帯状疱疹にならないために必要なことは、
日ごろから体調管理を心がけること!
免疫力が低下しないようにすることが大切です
帯状疱疹は免疫力の低下が原因で発症します。
帯状疱疹にならないためには、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなど、日頃から体調管理を心がけることが大切です。
50歳以上の方は、ワクチン接種で予防することができます
帯状疱疹ワクチンには、不活化ワクチンと生ワクチンがあります。
生ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて製造されています。
不活化ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の感染力を失活、もしくは病原体を構成する物質をもとにして製造されています。
水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチンの比較表
乾燥弱毒性水痘ワクチン | シングリックス | |
---|---|---|
<発症を抑える> 帯状疱疹発生抑制効果 |
51.3% | 50歳以上 97.2% 70歳以上 89.8% |
<発症後の痛みを抑える> 帯状疱疹後神経痛抑制効果 |
66.5% | 50歳以上 100% 70歳以上 85.85% |
接種方法/回数 | 皮下注射/1回 | 筋肉注射/2回 |
接種間隔 | 1回目の接種から2か月後に 2回目の接種を行う。 ※2か月を超えたら 6か月後までに 2回目の接種を行う。 |
当院では50歳以上の帯状疱疹予防をご希望の方により効果の高い「シングリックス」注射(筋肉)を行っております。
接種回数は2回です。2回目の接種は、1回目の接種から2か月後になります。
帯状疱疹や合併症、予防については帯状疱疹.jpにて詳しいご案内がありますので、ぜひご覧ください。